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Rohde & Schwarz
京セラ社とローデ・シュワルツがミリ波PAAMのOTA特性評価をMWC 2025で共同デモンストレーション
京セラ株式会社は、異なる方向に異なる周波数の電波ビームを複数同時に生成できる革新的なミリ波フェーズド・アレイ・アンテナ・モジュール(PAAM)を開発しました。
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IR&S ATS1800Mテストチャンバの中で京セラ社製PAAMのOTA特性評価が行われています。(画像提供:京セラ社)
このようなPAAMを5G FR2インフラに設置して使用すると、例えば異なる周波数帯でネットワークを運用するさまざまな事業者によるサイトのコロケーションが可能になります。特に京セラ社では、その革新的な製品において最適なビーム・ステアリングとビームの指向性を確保するために、ローデ・シュワルツが提供するCATRベースのマルチリフレクタOTAテスト技術を活用しています。
京セラ社とローデ・シュワルツは、バルセロナで開催のMWC 2025において、FR2アプリケーションに向けた新しいミリ波PAAM設計の特性評価についてご紹介します。この京セラ社の展示ブース(5E12)で行うデモンストレーションで極めて重要な役割を担っているのが、非常に小さな設置面積でOTA(over-the-air)テストができるように設計したローデ・シュワルツのR&S ATS1800M 5G NR多方向ミリ波テストチャンバです。
FR2周波数帯で運用するモバイル通信では高い伝搬損失が発生しますが、これはビームフォーミング・アンテナアレイを使用すれば解決できる問題です。従来のアンテナとは異なり、FR2のアンテナには一般に個々のアンテナ素子の数が多いフェーズド・アレイを使用します。京セラ社は、384個の二重偏波素子を搭載して、さまざまな周波数で異なる方向に最大8本の電波ビームを同時に生成できる画期的なフェーズド・アレイ・アンテナ・モジュール(PAAM)を開発しました。こうした設計のPAAMをサイトに設置すれば、複数の事業者が異なる周波数帯域のネットワークを運用できるようになります。しかしながら、期待通りの特性を持つRFビームを形成するには、そのすべてのアンテナ素子が完璧に連動する必要があります。そこでローデ・シュワルツからは、このような複雑なアンテナ・アレイを完全なシールド環境のもとでOTA(over-the-air)テストできる特許取得済みの技術アプローチを通じて、エンジニアがビーム・パターンの適正を検証し、サイドローブを最小限に抑えられるようにサポートしています。
そのR&S ATS1800Mテストチャンバは、4台のフィード・アンテナとCATRリフレクタを備え、それぞれが30 cmのクワイエット・ゾーン(QZ)をもつという類例のないソリューションとなっています。今回のMWC 2025でのデモでは、京セラ社のPAAMを被試験デバイス(DUT)として、多方向からの4つのQZが重なる中央にあるロバストな3Dポジショナに置きます。これで京セラ社のエンジニアは、4方向からのRFビームの同時受信など、さまざまなテストに取り組むことができます。MWC 2025でもこの同時受信をご紹介する予定です。同セットアップは、ローデ・シュワルツが特許を持つ縦型CATR設計を採用しているため、他のOTAソリューションと比較して試験室における占有面積を大幅に小さく抑えることができます。
このミリ波テストチャンバに加えて、5G NR対応のR&S SMW200Aベクトル信号発生器4台、同じく5G NR対応のR&S FSWシグナル・スペクトラム・アナライザ1台、R&S NGP800電源1台という、ローデ・シュワルツの多数のテスト機器によって完全なテスト・セットアップとして構成されており、これらの機器がシームレスに連携して動作します。4台の信号発生器それぞれは、R&S ATS1800M のフィード・アンテナのうちの1台を通じて、送信する5G NR FR2 信号をシミュレートします。一方のDUTは、CATR リフレクタの1台を介して信号を受信します。すべての信号発生器とフィード・アンテナ、リフレクタを組み合わせることで、京セラ社のエンジニアは4方向からの周波数の違う信号4つをもとに、複雑な受信シナリオをシミュレートできます。受信信号の品質は、京セラ社製PAAMに接続したシグナルアナライザで評価できるようにしました。
2025年3月3~6日にバルセロナの展示会場Fira Gran Viaで開催のMWC 2025に来場いただくと、この画期的なデモンストレーションを直接ご覧になれます。ホール5・小間番号5E12の京セラ社の展示ブースにぜひお越しください。
ローデ・シュワルツのアンテナ試験ソリューションについて、詳しくはをご覧ください。
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このようなPAAMを5G FR2インフラに設置して使用すると、例えば異なる周波数帯でネットワークを運用するさまざまな事業者によるサイトのコロケーションが可能になります。特に京セラ社では、その革新的な製品において最適なビーム・ステアリングとビームの指向性を確保するために、ローデ・シュワルツが提供するCATRベースのマルチリフレクタOTAテスト技術を活用しています。
京セラ社とローデ・シュワルツは、バルセロナで開催のMWC 2025において、FR2アプリケーションに向けた新しいミリ波PAAM設計の特性評価についてご紹介します。この京セラ社の展示ブース(5E12)で行うデモンストレーションで極めて重要な役割を担っているのが、非常に小さな設置面積でOTA(over-the-air)テストができるように設計したローデ・シュワルツのR&S ATS1800M 5G NR多方向ミリ波テストチャンバです。
FR2周波数帯で運用するモバイル通信では高い伝搬損失が発生しますが、これはビームフォーミング・アンテナアレイを使用すれば解決できる問題です。従来のアンテナとは異なり、FR2のアンテナには一般に個々のアンテナ素子の数が多いフェーズド・アレイを使用します。京セラ社は、384個の二重偏波素子を搭載して、さまざまな周波数で異なる方向に最大8本の電波ビームを同時に生成できる画期的なフェーズド・アレイ・アンテナ・モジュール(PAAM)を開発しました。こうした設計のPAAMをサイトに設置すれば、複数の事業者が異なる周波数帯域のネットワークを運用できるようになります。しかしながら、期待通りの特性を持つRFビームを形成するには、そのすべてのアンテナ素子が完璧に連動する必要があります。そこでローデ・シュワルツからは、このような複雑なアンテナ・アレイを完全なシールド環境のもとでOTA(over-the-air)テストできる特許取得済みの技術アプローチを通じて、エンジニアがビーム・パターンの適正を検証し、サイドローブを最小限に抑えられるようにサポートしています。
そのR&S ATS1800Mテストチャンバは、4台のフィード・アンテナとCATRリフレクタを備え、それぞれが30 cmのクワイエット・ゾーン(QZ)をもつという類例のないソリューションとなっています。今回のMWC 2025でのデモでは、京セラ社のPAAMを被試験デバイス(DUT)として、多方向からの4つのQZが重なる中央にあるロバストな3Dポジショナに置きます。これで京セラ社のエンジニアは、4方向からのRFビームの同時受信など、さまざまなテストに取り組むことができます。MWC 2025でもこの同時受信をご紹介する予定です。同セットアップは、ローデ・シュワルツが特許を持つ縦型CATR設計を採用しているため、他のOTAソリューションと比較して試験室における占有面積を大幅に小さく抑えることができます。
このミリ波テストチャンバに加えて、5G NR対応のR&S SMW200Aベクトル信号発生器4台、同じく5G NR対応のR&S FSWシグナル・スペクトラム・アナライザ1台、R&S NGP800電源1台という、ローデ・シュワルツの多数のテスト機器によって完全なテスト・セットアップとして構成されており、これらの機器がシームレスに連携して動作します。4台の信号発生器それぞれは、R&S ATS1800M のフィード・アンテナのうちの1台を通じて、送信する5G NR FR2 信号をシミュレートします。一方のDUTは、CATR リフレクタの1台を介して信号を受信します。すべての信号発生器とフィード・アンテナ、リフレクタを組み合わせることで、京セラ社のエンジニアは4方向からの周波数の違う信号4つをもとに、複雑な受信シナリオをシミュレートできます。受信信号の品質は、京セラ社製PAAMに接続したシグナルアナライザで評価できるようにしました。
2025年3月3~6日にバルセロナの展示会場Fira Gran Viaで開催のMWC 2025に来場いただくと、この画期的なデモンストレーションを直接ご覧になれます。ホール5・小間番号5E12の京セラ社の展示ブースにぜひお越しください。
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お問い合わせ:
欧州(本社):Christian Mokry(電話:+49 89 4129 13052、email:This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it.)
北米:Dominique Lutkus(電話:+1 503 523-7951、email:This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it.)
アジア太平洋地域:Sze Ming Ng(電話:+603 5569 0011、email:This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it.)
京セラ社について
京セラグループをグローバルに率いる親会社の京セラ株式会社(東証:6971、https://global.kyocera.com/)は、ファイン・セラミックス(アドバンスト・セラミックスとも呼ばれる)のメーカーとして1959年に設立されました。同社では、そうしたエンジニアリング材料を金属と組み合わせて、他の技術との融合をはかりながら、産業部品や自動車部品、半導体パッケージ、電子デバイス、LCD、スマート・エネルギー・システム、プリンタ、複写機、携帯電話などの大手サプライヤとして活躍してきました。2024年3月31日終了の会計年度における京セラ株式会社の連結売上高は2兆円(約133億米ドル)に上ります。その京セラ社は、フォーブス誌による2024年の「グローバル2000」で874位にランクされたほか、ウォール・ストリート・ジャーナル誌の「世界で最も持続可能な経営をする企業100社」にも選ばれています。
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北米:Dominique Lutkus(電話:+1 503 523-7951、email:This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it.)
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京セラグループをグローバルに率いる親会社の京セラ株式会社(東証:6971、https://global.kyocera.com/)は、ファイン・セラミックス(アドバンスト・セラミックスとも呼ばれる)のメーカーとして1959年に設立されました。同社では、そうしたエンジニアリング材料を金属と組み合わせて、他の技術との融合をはかりながら、産業部品や自動車部品、半導体パッケージ、電子デバイス、LCD、スマート・エネルギー・システム、プリンタ、複写機、携帯電話などの大手サプライヤとして活躍してきました。2024年3月31日終了の会計年度における京セラ株式会社の連結売上高は2兆円(約133億米ドル)に上ります。その京セラ社は、フォーブス誌による2024年の「グローバル2000」で874位にランクされたほか、ウォール・ストリート・ジャーナル誌の「世界で最も持続可能な経営をする企業100社」にも選ばれています。