ルネサス、高度なセキュリティと HMI 機能を備えた RA4L1 超低消費電力マイクロコントローラを発表
ルネサス、IoT スマート メーターやポータブル デバイス向けに TrustZone セキュリティ 静電容量式タッチ キーとセグメント LCD サポートを備えた RA4L1 Cortex-M33 マイクロコントローラを発表。超低消費電力を実現します。
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ルネサスエレクトロニクス株式会社（ルネサス）は、32ビットArm®ベースのマイクロコントローラRAファミリを拡張し、RA4シリーズに初めて低消費電力グループ「RA4L1」を追加し、14製品を発売し、量産を開始しました。新製品は、ArmのTrustZoneセキュリティ技術をサポートするCortex®-M33コアを搭載しています。独自の低消費電力技術により、動作周波数80MHzでアクティブモードで168µA/MHz、すべてのSRAMを保持したスタンバイモードでわずか1.70µAを実現しています。さらに、製品にはHMI（ヒューマンマシンインターフェース）用の静電容量式タッチキー機能と、シンプルなディスプレイ用のセグメントLCDコントローラが搭載されています。
これらにより、消費電力に敏感な、スマートメータやスマートロック、IoTセンサなど、さまざまな用途に対応します。また、3.64 x 4.28mmのWLCSP（Wafer-Level Chip-Scale Package）を採用した超小型パッケージも用意したことにより、小型化が求められるポータブルプリンタやデジタルカメラ、ラベルプリンタなどにも最適です。
ルネサスのエンベデッドプロセッシング事業部、事業部長のDaryl Khooは次のように述べています。「ルネサスのRA2L1グループは、2020年の発売以来、市場で目覚ましい成功を収めており、静電容量タッチを必要とする多彩な低消費電力アプリケーションに対応しています。RA2L1と同じ低消費電力技術を採用したRA4L1グループは、超低消費電力と優れたCPUパフォーマンス、セグメントLCDのサポート、高度なセキュリティを求めるお客様の声に応えて誕生しました。」
RA4L1の主な特長
- コア：80MHz Arm Cortex-M33（TrustZoneに対応）
- メモリ：256～512KBのコードフラッシュ、64KBのSRAM、8KBのデータフラッシュ
- 周辺機能：セグメントLCDコントローラ、静電容量タッチキー、USB-FS、CAN FD、ローパワーUART、SCI、SPI、QSPI、I2C、I3C、SSI、A/Dコンバータ、D/Aコンバータ、コンパレータ、低消費電力タイマ、リアルタイムクロック
- パッケージ：3.64 x 4.28mm（72ピンWLCSP）、7 x 7 mm （48ピンLQFP）、10 x 10 mm （64ピンLQFP）、14 x 14 mm （100ピンLQFP）、5.5 x 5.5 mm （64ピンBGA）、7 x 7 mm （100ピンBGA）
- セキュリティ：ユニークID、TRNGに対応したRSIPセキュリティエンジン、AES、ECC、Hash
- 周辺温度範囲：QFN、QFP、CSPパッケージでは-40～+125℃、BGAでは-40～+105 ℃に対応
RA4L1のアプリケーションプログラム開発には、ルネサスのFlexible Software Package（FSP）を利用できます。FSPには、さまざまなRTOSやBSP（Board Support Package）、周辺ドライバ、ミドルウェア、コネクティビティ、ネットワーク、TrustZoneサポートなどの基本ソフトウェアに加え、複雑なAI、モータ制御、クラウドソリューションを構築するためのリファレンスソフトウェアも揃っていることから、迅速なアプリケーション開発が可能になります。ユーザ独自のソフトウェアコードや使いたいRTOSをFSPと統合することができるため、アプリケーション開発の柔軟性も向上します。FSPを使用すれば、RA6シリーズやRA2シリーズのデバイスとの間で既存のソフトウェア資産を容易に移行することができます。
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