www.engineering-japan.com
Dassault Systemes News

ダッソー・システムズ、リビング・ハート・プロジェクトにAIを活用したバーチャル・ツインの導入でさらなる発展へ

リビング・ハート・プロジェクトのメンバーによる、個別および集団患者に対応する新世代のリビング・ハート・モデルの試験運用を実施。

  www.3ds.com
ダッソー・システムズ、リビング・ハート・プロジェクトにAIを活用したバーチャル・ツインの導入でさらなる発展へ

ダッソー・システムズは本日、個々や集団の患者に合わせて高度にカスタマイズできる新世代のリビング・ハート・モデルを評価するベータ試験を実施していることを発表しました。このテストは、医療機器の研究開発を簡素化し、新しい治験と規制当局による承認を加速するための強力なリソースとなるようなモデルの構成および自動化を達成することを目的としています。

リビング・ハート・プロジェクトのメンバーは、ボタンひとつで組織特性や構造変化などを調整できる、高度にカスタマイズされたモデルの作成を試験しています。この新世代モデルは、同プロジェクトが実際の患者を長年扱ってきた経験に基づくものであるため、人間の生理学に対する洞察力で何千もの仮想空間で患者のバーチャル・ツインを作成することができます。また、これは生成AIの学習に必要な優れたデータセットとしても役立ちます。研究者や臨床医は、実際の人間や動物を使用することなく、またプライバシーや個人情報の制約を避けつつ、疾患の理解や、特定の治療に対する集団患者の反応を予測することができます。

ダッソー・システムズのライフサイエンス&ヘルスケア産業担当バイスプレジデントであるクレール・ビオットは、次のように述べています。「10年前、リビング・ハート・プロジェクトは、人間の心臓のバーチャル・ツインを初めて導入し、歴史にその名を刻みました。今日、私たちは、次世代のパラメトリックでカスタマイズ可能な心臓の包括的シミュレーションによって、さらなる飛躍を遂げています。これにより、医療機器メーカーは、高い信頼性をもってイノベーションの設計、治験、検証を行い、より迅速化することができます。3DEXPERIENCEプラットフォームを活用したこの画期的な進展は、お客様の開発コストの削減と、規制当局の承認を迅速化することを可能にし、実際の患者の解剖学的構造とデバイスがどのように連携するかなどの予測能力の変革と広範囲にわたる精密医療を実現するでしょう。」

新世代のリビング・ハート・モデルのベータ試験は、米国食品医薬品局(FDA)との5年間の共同研究の成功を受けて発表され、臨床試験を加速させるためにバーチャル・ツインを活用する方法をまとめた医療機器業界向けの手引書「エンリッチメント・プレイブック」の公開に続くものです。バーチャル・ツインの検証や効率化は、バイオ医薬品、病院、医療機器、ウェアラブル、公衆衛生など、コスト削減や規制承認の迅速化から患者の治療結果の改善まで、あらゆる分野に比類ないメリットをもたらします。

ダッソー・システムズは、産業用アプリケーションにおける数十年にわたるリーダーシップと専門知識を基盤に、現在は医療、臨床試験、患者ケアにバーチャル・ツイン技術を提供し、ヘルスケア分野における当技術のグローバル・リーダーとしての役割を確固たるものにしています。

同社は本日、米国・テキサス州ヒューストンで開催された3DEXPERIENCE World 2025 において、ベータ試験の実施を発表し、バーチャル・ツインのアプリケーションを他の臓器にも拡大して、より幅広い医療課題に対応する方針を示しました。

www.3ds.com

  さらに詳しく…

LinkedIn
Pinterest

フォロー(IMP 155 000フォロワー)