東芝、高安全性SiC MOSFETゲート駆動フォトカプラを発表
東芝は、システムの安全性とコンパクト性を高めるアクティブミラークランプと+6.8A/-4.8A出力を備えた小型SO8LパッケージのゲートドライバカプラTLP5814Hを発表しました。
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インバーターなどMOSFETやIGBTを直列で使用する回路では、下アーム のオフ時にミラー電流 によるゲート電圧が発生し、上下アーム短絡 などの誤動作を起こすことがあります。この対策としてオフ時のゲートに負電圧を印加するのが一般的でした。シリコン (Si) MOSFETと比べて一般的に高耐圧、低オン抵抗、高速スイッチング特性を実現したSiC MOSFETは、ゲート・ソース間電圧に十分な負電圧を印加できないデバイスもあります。
この場合は、アクティブミラークランプ回路を使用し、ミラー電流をゲートからグランドへ流すことで、ゲートの負電圧なしで上下アーム短絡などの誤動作を防ぐことができます。一方で、コストダウンのためにIGBTオフ時のゲートに印加する負電圧を削減する設計もあり、アクティブミラークランプ機能内蔵のゲートドライバーを検討するケースもあります。
新製品は、アクティブミラークランプ機能を内蔵しています。これにより、負電圧電源と外付けのアクティブミラークランプ回路なしで、システムの安全機能の強化に貢献します。また、外付け回路を削減できるため、システムの小型化にも貢献します。
アクティブミラークランプ回路のチャネル抵抗は0.69Ω (typ.)、ピーククランプシンク電流定格は6.8Aで、ゲート電圧の変化に敏感なSiC MOSFETのゲートドライブに適しています。
新製品は、入力側の赤外発光ダイオードの光出力向上と受光素子 (フォトダイオードアレイ) の最適化設計により光結合効率を高め、動作温度定格-40°Cから125°Cを実現しました。これにより、PVインバーター、UPS などの厳しい熱環境で使われる産業用機器に使用できます。伝搬遅延時間や伝搬遅延スキューも動作温度定格範囲で規格化しています。パッケージは、5.85×10×2.1mm (typ.) の小型SO8Lを採用し、セット基板上での部品配置の自由度向上に貢献します。さらに、最小沿面距離8.0mmを確保しており、高い絶縁性能を必要とする用途で使用できます。
今後も当社は、産業用機器の安全性強化に貢献するフォトカプラー製品を開発していきます。
新製品の主な特長
- アクティブミラークランプ機能内蔵
- ピーク出力電流定格: IOP=+6.8A/-4.8A
- 動作温度定格が高い: Topr (max)=125°C