東芝、車載通信の効率化を実現する車載用CXPIドライバ/レシーバICを発売
東芝は、低消費電力、高速応答、高度な安全機能によりネットワーク効率を向上させながらワイヤーハーネスを削減する初の車載CXPI通信ドライバ/レシーバIC「TB9032FNG」を発表しました。
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当社初の車載通信プロトコル規格CXPI (Clock Extension Peripheral Interface) に準拠した物理層インターフェースである車載CXPI通信ドライバー/レシーバーIC 「TB9032FNG」を製品化し、量産出荷を開始しました。新製品TB9032FNG は、CXPIコントローラーを内蔵したMCUと組み合わせることで、CXPI通信を容易に実現します。
近年の自動車電動化の進展に伴い、車載システムにおける電装部品の増加や複雑化が進む中、ワイヤハーネスの増加による車両重量の増大が課題となっています。この課題を解決するため、多重伝送の車載通信技術によりワイヤハーネスを削減できるCXPIは、低コストかつ高応答性を兼ね備えた、車載ボディー系アプリケーションのサブネットワークに適した通信規格として注目されています。
TB9032FNGは、外部端子によりコマンダーノードとレスポンダーノードの用途に切り替え可能で、CXPIのいずれのノード用途にも対応します。また、過熱検出、低電圧検出などの異常検出機能を搭載し、車載用途に求められる安全性を確保します。さらに、消費電流 (スリープ) (IBAT_SLP) を標準5μAに抑え、待機時の低消費力化を実現しました。
また、新製品はCXPI物理層 (PMA 試験に対して合格しており、規格に適合した性能を提供します。さらに、車載電子部品認定規格であるAEC-Q100 (Grade 1) に適合見込です。
パッケージは、標準的なパッケージのSOP8 (6.0×4.9mm) を採用し、限られたスペースに効率的に設置できます。当社は、拡大するニーズに対応するため、今後も車載ボディー系アプリケーション向けCXPI対応製品を開発し、車載ネットワークソリューションの進化に貢献していきます。
新製品の主な特長
- 車載通信プロトコル規格CXPIに準拠した物理層インターフェース
- 車載ボディー系アプリケーション (ステアリングスイッチ、ライトスイッチなど) に適した高速応答性 (LINと比較した場合)
- 外部端子によりコマンダーノードとレスポンダーノードの用途に切り替え可能
- 各種異常検出機能 (過熱検出、低電圧検出、ドミナントタイムアウト、過電流制限) 搭載
- 低消費電流 (スリープ): IBAT_SLP=5μA (typ.)
- 実装しやすいSOP8パッケージ
- AEC-Q100 (Grade 1) に適合見込
- 低EMI、高EMS、耐ESD