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'17
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SOURIAU – SUNBANK Connection Technologies
エスターライン・コネクション・テクノロジーズ―スリオのハーメチック・コネクタ製品シリーズに熱電対用コンタクトを備えた製品が新登場
エスターライン・コネクション・テクノロジーズ―スリオは、新たに熱電対用コンタクトを備えた丸形コネクタの製品ラインナップにハーメチック・レセプタクルの製品バージョンを加え、航空機や防衛機器、さらには過酷な環境におけるアプリケーションの特殊な仕様に応えます。
このコネクタ製品は、現行のスリオのハーメチック・コネクタと熱電対用コンタクトの製品ラインナップを補完・拡充するものです。熱電対専用コンタクトとして、EN 3646、MIL-DTL-26482、MIL-DTL-38999およびEN 2997規格のコネクタに取り付けることができます。たとえば、民間航空機や軍用機では、こうしたコネクタが航空機エンジンやブレーキ・システム周辺に配置された温度センサの接続に利用されています。熱電対専用コンタクトの技術
温度測定回路では、クロメル(NiCr)とアルメル(NiAl)が、トランスデューサ内部の測温接点ではんだ付けされ、この熱電対構成材料が分析機器までつながっていなければなりません。したがって、コネクタのコンタクトも、温度測定回路に追加できるよう、こうした要件を満たしている必要があります。そこでスリオは、クロメル・コンタクトとアルメル・コンタクトを、それぞれの熱電対用コネクタに組み込むことで熱電対の構成材料の連続性を確かなものとし、温度測定回路を中継できるようにしました。
高気密なコンタクトとレセプタクル
コネクタに取り付けられたレセプタクルは、2か所で高気密を保たなければなりません。まず1つ目は、レセプタクルの取付け方法に関わるもので、レーザ溶接やTIG溶接するか、あるいは専用Oリングによる取り付けも可能です。2つ目は、レセプタクル内のコンタクトの箇所です。ここでは、通常の絶縁体をガラス絶縁体に置き換えています。シェルと同サイズで、コンタクトの配置に応じた焼結パッドを挿入して、オートクレーブ内において1000℃で溶融させるのです。このプロセスでの加熱・冷却サイクルは、間に安定期間を挟んで行います。その結果、ガラスがシェルと各コンタクトの周囲に完全なハーメチック・シールを形成することになります。また、それぞれのコネクタは、ヘリウム・リーク検査の方式で厳格な品質管理を行い、ハーメチック・コネクタに求められる7~10 atm・cm3/s以下という規定リーク量を保証しています。
コンタクトのレイアウトおよび配列
ほとんどのコネクタは、熱電対を構成するクロメル/アルメルのコンタクトを1組備えるだけです。これに対し、スリオはデータ収集の冗長性を求めるお客様に向けて、2組以上の熱電対用コンタクトを備えたコネクタも提供可能です。
また、標準的な仕様に基づいた3コンタクトと5コンタクトの2種の標準配列を用意しています。他のハーメチック・コネクタと同様に、勘合コンタクトには主としてフェロニッケル製を採用しています。
さらにスリオでは、お客様の仕様に合わせて、キャビティ内におけるコンタクト位置のカスタマイズにもお応できます。
コネクタのラインナップ
熱電対用コンタクトを備えたスリオのハーメチック・コネクタは、現在、EN 2997、MIL-DTL-38999 シリーズⅢ、EN 3646の3タイプがご利用いただけます。これらのコネクタは、さらに過酷な環境で使用するために設計されたスリオのハーメチック・コネクタとリムーバブル・コンタクトの既存製品シリーズと完全に勘合します。