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ams OSRAMの新しいLEDアーキテクチャがより薄型の自動車ヘッドランプを実現

小型セラミックパッケージに収められた矩形高電流チップが、精密なビーム制御と均一な光出力を備えたスリムで高効率な前照灯設計をOEMに提供。

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ams OSRAMの新しいLEDアーキテクチャがより薄型の自動車ヘッドランプを実現

自動車のフロントライティングシステムは、安全性とブランドアイデンティティの双方で重要な役割を果たしており、近年の車両デザインでは、細く連続した光のラインが重視されている。こうした傾向に対応するため、ams OSRAMは次世代ヘッドランプ向けに開発されたLED「OSLON™ Compact RM」を発表した。これはロービーム、固定式ハイビーム、アダプティブドライビングビーム(ADB)といった多様な用途に対応し、照明設計者やシステムエンジニアが薄型光学系を明るさや均一性を損なうことなく構築できるようにするものである。

薄型光学系を可能にするチップとパッケージ設計
このLEDは、0.5 mm²の矩形高電流チップをコンパクトなセラミックパッケージに組み込んだ構造を採用している。このアーキテクチャにより、約10 mmの光学系高さが実現し、従来では難しかった薄型ヘッドランプ設計が可能になる。発光面(LEA)は0.6 mm × 0.9 mmで、アスペクト比1:1.5により前方照射に有効な光量を高め、光学効率を向上させている。

セラミックパッケージは高電流LEDの動作に不可欠な熱安定性にも寄与する。2パッドのパッケージ構造はアルミ基板との高い互換性を持ち、温度変化を繰り返す環境でもはんだ接合の信頼性を維持できる。

多用途照明向けの輝度とビーム性能
OSLON™ Compact RMは、1 A駆動時に209 Mnitの輝度を発揮し、小型光学系を用いた静的ビームにもADBにも対応できる十分な光度を提供する。縦方向に配置された矩形LEAはマトリクスモジュール内でのピクセル精度の高い位置合わせを可能にし、ADBに求められる大きな縦方向配光にも適している。

暗部のない均一な光出力によりレンズ補正の複雑さを軽減でき、照明エンジニアがビーム調整を効率的に行える。また、電力効率の維持は電気自動車にとって重要であり、照明システムのエネルギー消費を抑える点で有利である。


ams OSRAMの新しいLEDアーキテクチャがより薄型の自動車ヘッドランプを実現

個性的かつ機能的なライティングシグネチャを実現
このLEDは小型でありながら高輝度を実現し、ビーム全体で色と輝度の均一性を保つため、ブランド差別化につながる個性的なシグネチャ照明の設計に適している。現代のデザインプロセスでは、細いデイライトや連続ライトバーなど、スタイリング要素と機能照明を両立させる用途で活用できる。

加えて、このアーキテクチャは軽量化や電動化といった産業動向とも合致しており、限られたスペースの中で熱管理しやすい光源設計に貢献する。

将来のヘッドランプ開発を支える構造
OSLON™ Compact RMの登場により、ams OSRAMは薄型光学スタック、精密なADBピクセル配置、均一な光品質をサポートする前照灯向けLEDポートフォリオを拡充した。これにより、自動車メーカー、ランプサプライヤー、照明エンジニアは美観と高い光学性能を両立した次世代ヘッドランプ設計に取り組むための新たな選択肢を得ることができる。

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