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車載用高反応成分放出技術による車室内空気質の向上
パナソニックの技術が三菱自動車の「トライトン」に採用され、高電圧による水微粒子化技術で空気中の汚染物質を抑制。
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三菱自動車のピックアップトラック「トライトン」への「ナノイーX」技術の導入は、高電圧をかけて生成したナノサイズの帯電微粒子水により、自動車データエコシステム内での車室内衛生を維持する専門的なソリューションを提供します。今回の採用は、海外モデルでの実績を経て、日本国内向けの三菱車として初めての搭載となります。
OHラジカルによる空気浄化メカニズム
本システムの核となるのは、高濃度のOHラジカル(水酸基ラジカル)を含んだ微粒子イオン「ナノイーX」の生成です。OHラジカルは反応性の高い分子であり、細菌、花粉、アレルゲンの活動を抑制することで汚染物質を無害化します。一般的な空気イオンの寿命が通常約100秒であるのに対し、パナソニックが生成する帯電微粒子水は約600秒間安定した状態を維持します。
定量的な性能データによれば、「ナノイーX」システムは約6畳(約20平方メートル)の環境において、12分間でタバコ臭の臭気強度を2.4段階低減させることが可能です。さらに、技術試験では、4時間で浮遊菌を99%以上抑制し、24時間でスギ花粉アレルゲンを99%以上抑制することが確認されています。これらの結果は、空気中の水分に高電圧を加えることで、一般的な空気イオンの約1,000倍の水分量を持つ粒子を生成することによって実現されています。
車載アプリケーションと気流制御の統合
2026年2月19日に発売された三菱「トライトン」では、発生装置が車両のクライメートコントロール(空調)構造内に組み込まれています。このピックアップトラックは、外気温や車内温度のセンサーデータに基づき温度や風量を自動制御するフルオートエアコンを採用しています。
車室内のデジタルサプライチェーンにおける空気質を包括的にカバーするため、「ナノイーX」粒子はリヤサーキュレーターを介して循環されます。この構成により、浄化された空気がすべての乗員に届き、大容量のキャビンを持つピックアップトラックにおいても効果的に空気質を維持します。この技術は、車両の電気システム特有の電圧変動や温度環境下で動作し、耐久性が高くメンテナンス性の優れた空気浄化を求める自動車業界の要件に応えるものです。
市場への普及と拡張性
日本向け「トライトン」への「ナノイーX」採用は、三菱自動車の海外モデルである「パジェロスポーツ」や「エクスフォース」での実績に基づいています。パナソニックの「ナノイー」シリーズは、2024年6月時点でグローバル累計出荷台数が1億台を突破しており、多様な技術分野での広範な採用を反映しています。車載分野以外でも、鉄道輸送、医療施設、商業宿泊施設などの厳しい空気質基準が求められるインフラにおいて、本発生装置が活用されています。
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