www.engineering-japan.com
18
'18
Written on Modified on
SOURIAU – SUNBANK Connection Technologies
エスターライン・コネクション・テクノロジーズ―スリオ:50年以上も鉄道産業向けコネクタの開発で培ったノウハウ
かつて鉄道システムの電化が始まるとすぐに、スリオはこの鉄道産業のニーズに見合った特別なコネクタを開発しました。そのスリオが、9月18日~26日にベルリンで開催の国際鉄道技術見本市InnoTrans(イノトランス)に出展します。
スリオは、グローバルに活躍する主要な鉄道関連企業のパートナーですスリオのコネクタは、欧州やアジア全域から、アメリカおよびアフリカ大陸まで、あらゆる地域の鉄道輸送システムで利用されています。このように全世的に広がるプレゼンスは、アルストム(Alstom)、フェヴレ(Faiveley)、クノールブレムゼ(Knorr-Bremse)、日立、三菱などの各社を始めとする鉄道分野の主要メーカーと築いてきた長年にわたる協力関係の成果です。たとえば日本では、スリオの売上の80%が鉄道関連企業に向けたものです。そして、日本の高速鉄道や地下鉄の多くにスリオのコネクタが採用されているという事実は、誇るべきものだと考えています。こうした主要なお客様がスリオ製コネクタの卓越性を評価してくださることで、新たな市場の開拓にもつながっています。
鉄道産業におけるリオ製コネクタの強み
鉄道分野の製品マネージャJérémie Changは次のように説明しています。「当社は、主に2つのアプリケーションで活躍しています。鉄道・地下鉄・路面電車など車両に搭載する機器と、信号保安や運行管理とその指令所における設備です。これらのコネクタは衝撃や振動、極端な温度にも耐えるよう極めて堅牢でなければなりませんし、そのプラスチック部品は火災防護規格EN45545-2に則した防火性を実現する必要もあります。そこで、当社の製品がそうした規格の要件を確実に満たすよう、コネクタのプラスチック部品には耐火性や着火性、燃焼時の煙の毒性に対する試験を行っています」。
スリオは、製品開発にお客様の声をしっかり活かす
鉄道設備の安全性と信頼性を確保するうえで、コネクタは重要な役割を果たします。それは車両の設備でも、指令所や信号保安のための固定設備でも変わりません。しかし、電子機器の利用が拡大すれば、新たな要望も生まれてきます。そこで、スリオは絶えずお客様のニーズに注意を払いながら、製品ラインナップの適応をはかるとともに、新たなソリューションの開発にも取り組んでいます。今回のInnoTrans展示ブースでは、そうしたお客様との緊密な協力の一例として、クノールブレムゼ(Knorr-Bremse)社のプロジェクトをご紹介します。スリオ製コネクタを搭載したブレーキ・システムです。クノールブレムゼ社が新しいブレーキ・システムでの設計コンセプトを強化しようというとき、スリオのコネクタは優れた適応力を発揮し、その新しい仕様に応えました。クノールブレムゼ社の設計部門と綿密に連携したことで、同社設計の新しい筐体における空間的制約に収まるようにリアボディを成形したコネクタが開発できたからです。こうした取組み方を、スリオはすべてのお客様との仕事に採用しています。チーム間で仕様を明確に理解して、そのニーズに対応したソリューションを提供できる協力関係を築いているのです。
鉄道産業とは、厳しい要求をともなう市場
「鉄道輸送分野のお客様が当社のコネクタを選ぶ大きな理由は、製品としての信頼性に加え、ロジ部門の効率性の高さです。また、当社の鉄道輸送分野に対する積極性も理由として挙げられます。スリオの業務に対する基本姿勢は、オープンかつ協調的であることです。そうしてこそ、お客様の期待に応えるソリューション開発が可能になるからです」と、製品マネージャJérémie Changは話しています。
InnoTransでスリオがご紹介する3つの製品シリーズ
スリオのブースでは、鉄道輸送システム向けの主要なコネクタ・シリーズ3つを展示予定です。
VGE1シリーズ: 主に車両での用途に用いられ、非常に厳しい耐振動・衝撃仕様を満たします。
SMSシリーズ: プラスチック一体成形の角型コネクタです。
MSG3Uシリーズ: 信号保安システム向けのラック・パネル用角型コネクタです。このMSG3Uコネクタは、高い信頼性を維持したまま、脱着を簡単に行えるように金属レバーを備えている点が特長となっています。
スリオからは、光ファイバ・ソリューションも提供
「鉄道輸送の業界は急速に発展を遂げています。たとえばTGV(フランス高速鉄道)やTER(フランスの地域圏高速交通)の車両はもとより、地下鉄や路面電車でも、乗客の快適性に対する新しい要求に応える必要があります。たとえばWi-Fiといった接続サービスや、ますます増加する旅客情報量の配信などです。現在では、こうしたさらに多くのデータ送受信が最大の関心事となっています。光ファイバはすでに鉄道で利用されていますが、将来的には重要性がいっそう高まるものと思われます。スリオは、光ファイバに関する実績も豊かなことから、鉄道産業が求める条件に合わせた光コネクタも提供できるでしょう」と、製品マネージャJérémie Changは述べています。
InnoTransでは、ホールHall 10.1・小間番号202のエスターライン・コネクション・テクノロジーズ―スリオまで、ぜひお越しください。