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08
'12
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MAYR
風力タービン用のメンテナンスフリーのブレーキ
風力タービンのピッチ駆動装置に安全ブレーキを取り付けるには、根気強く寸法精度を上げ、ブレーキのトルク耐性を正確に把握しておかなければなりません。これらの要求を事前に抑えておけば、タービンのサービスライフの間メンテナンスフリーで品質の高いブレーキを作動させることができるようになります。
ピッチ駆動ブレーキには、ギアモーターによって角度をつけて位置決めする場合、ひねりに対してローターの刃を安全に保つという仕事があります。たとえ電源がストップしても、このローターの調整はいつも機能していなければなりません。この場合、モーターはバッテリかキャパシタから供給されます。もしそういった緊急電源がブレーキに使えないのなら、ブレーキの力に対してローターの刃を回転させ、安全な位置(風のない)に刃を持っていけるようにモーターを設計しなければなりません。これはブレーキがかかる時でさえも作動させなければなりません。
使用するブレーキが作動する時のトルク耐性をよく理解していることは特に重要です。一方、ローターを保持するのに十分なブレーキトルクがなければなりません。その一方で最大のモーターのトルクは、加えられたブレーキに対して刃を安全な位置まで回転させられるように、超えてはなりません。もちろん、このことは通常運転中に起きるどのような条件でも担保されなければなりません。例えば、空気中の相対湿度が90%を超えるような条件や凍点以下の寒い温度の条件でもです。海上では、機械部品は強い潮風による悪い条件がさらに重なります。
マイヤー(mayr®)社のパワー伝送システムにはメンテナンスフリーの風力ブレーキが備わっています。これはこういった厳しい条件で試され試験されてきたROBA-stop®-Mブレーキをベースにしています。特に金属表面は腐食に対して保護しなければなりません。スラストバネのような耐性の高い部品に加え、特にこれらの応用に対して開発された摩擦ライニングは、特殊な非腐食性の表面加工を施すことで価値のある製品となっています。
マイヤー社の各ブレーキには全ての機能が持つ価値を調べ、配布する前に文書化しました。システムの最大安全動作領域を保証するためです。マウワーシュテッテンにあるマイヤー本社の開発・テスト部門で行った数え切れないほどのテストは、現実的なブレーキのトルク耐性を実証し、正しい寿命の見積もりの基礎を提供してくれました。その間、同社は10万台以上の風力パワーブレーキを風力発電所で使う大手駆動メーカーに供給してきました。これまでに故障は1台も記録されていません。
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図1
温度と空気の湿度は安全なブレーキのトルクに影響を及ぼします。このため、風力タービンのピッチ駆動装置に応用するには、極めて正確な位置決めとブレーキトルク耐性の正確な知識を必要とします。
図 2
ピッチ駆動装置は角度の付いたギアとROBA-stop®風力発電ブレーキ