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Hengst SE

HengstのBlue.onフィルタ、初搭載はオペル社の新型アストラ

機能上の安全性を最後まで維持


Blue.onシステムは、革新的技術に与えられる賞をドイツで2件受賞しました


HengstのBlue.onフィルタ、初搭載はオペル社の新型アストラ

Picture_Blueon.jpg   Blue.onフィルタのコンセプトは、フィルタ・バイパス回路および逆止弁を内蔵したパイプとハウジングを恒久的な部品として設計し、これに交換可能なフィルタエレメントを加えて構成されています。フィルタ交換は、すべて焼却できるフィルタエレメントを取り換えるだけです。

フィルタ技術を専門とするHengst SE(ヘングスト)は、革新的なBlue.onオイルフィルタ・システムを初めて量産に移します。旧来のスピンオン式オイルフィルタに比べ、機能上の信頼性が高く環境にも優しい代替品として、オペル・アストラの新型1.5Lディーゼルエンジン向けに生産を開始する予定です。なお、この出力77kWおよび90kWの3気筒エンジンは、オペル社の先の親会社であるゼネラル・モーターズ社が開発しました。

恒久的な部品の採用で、自動車の全寿命を通じてOE品質を保証

Blue.onは、旧来のスピンオン式オイルフィルタに代わるものとしてHengst SEが開発しました。同システムは、ハウジングに加え、フィルタ・バイパス回路および逆止弁を内蔵したパイプからなり、これらは恒久部品として設計されています。そのためOE品質(自動車生産時の品質)の部品として、自動車の寿命にわたって完全に機能するように組み付けられ、そのまま車体に残ります。これに加え、すべて焼却可能なフィルタエレメントを備えています。フィルタ交換の際に取替えが必要なのはこのエレメントだけです。そのため、従来のスピンオン式オイルフィルタにみられた問題の多くが解消されます。さらにBlue.onなら、スピンオン式オイルフィルタで発生する廃棄物量を最大90%削減でき、環境保護にも大きな貢献となります。


HengstのBlue.onフィルタ、初搭載はオペル社の新型アストラ

Blue.on組立キットは、継続して拡大を図っていきます

Hengstは、Blue.on製品の拡大を継続的に図っています。オペル・アストラに加えて、今後、他の車種の新世代エンジンにも対応していく予定です。Blue.on製品によって、Hengst は柔軟な生産量調整と短納期開発に対する強いニーズに応えることが可能になりました。こうしたモジュール式製品は技術的な優位性に加えて高いコスト効果を兼ね備え、そのメリットは明らかです。同モジュール・システムには、直径67mmと77mmのモデルがあり、それぞれ全長67、77、87mmの製品をご提供可能です。そのため、乗用車への搭載に関しては、すべての一般的なスピンオン式フィルタの約90%の代替として対応できます。加えて、フィルタエレメント(フィルタ材質の選択や処理)とバルブ設計(開閉圧力や流量など)の特殊仕様にもお応え可能です。


スピンオン式オイルフィルタの課題

スピンオン式フィルタは一体型であるため、個々の部品の機能をチェックできません。そのため長期的に見れば、特に安価な非純正品などを使っている場合、エンジンの不具合につながる可能性があります。たとえば、ろ過効率がオリジナルの製品よりも劣っていると、大きな粒子がオイルの回路に残ったままになり、ターボチャージャなど精巧な部品に恒久的な損傷を与える危険性があります。また、リターンバルブの開弁圧が低すぎるとバイパス回路を経由して、ろ過されていない不純物を含んだオイルが回路に残る可能性があります。加えて、フィルタ材質の粒子吸着能力が低すぎてもバイパスを通じて粒子が永久に流れ続け、潤滑不良となる大きな危険をはらみます。

これに対し、Blue.onはフィルタのバイパスとリターンバルブに高品質なオリジナル部品を恒久的に用いますので、機能上の高い信頼性を確実に保てます。また実際に中を開けて目視できることから、フィルタ交換時に適切に機能しているかも確認可能です。そのうえ、特許技術のフィルタカートリッジによって、エレメントの取付ミスを防止します。こうしたことから、Blue.onは最も経済的なソリューションとして、自動車の全寿命にわたりエンジンを高いレベルで保護できます。

総合的な環境保護に向けて

現在、全世界でおよそ8億台の自動車がスピンオン式オイルフィルタを搭載して走っています。この従来の一体型フィルタでは、常にユニットごと交換して廃棄しなければなりません。そのため、大きな環境汚染や廃棄物を生じかねません。しかしBlue.onシステムなら、メンテナンスに際しても恒久部品はエンジンブロックに取付けたまま、すべて焼却可能なフィルタエレメントだけを交換すればよく、従来のスピンオン式オイルフィルタに比べて発生する廃棄物量が最大90%削減できます。Hengstは、すでに1993年当時から、“活性”フィルタエレメントを使った多機能モジュールを開発して、廃棄物削減に向けた基盤を整えてきました。新たにご提供するBlue.onシステムは、その第6世代にあたります。

革新性が受賞の栄誉に

Hengst FiltrationはBlue.onに関して、すでにこの技術革新に対する賞をドイツで2件受賞しています。その一つは、特に社会的意義と応用性の点で卓越した研究に贈られる「Innovation Prize of the State of North Rhine-Westphalia〔ノルトライン=ヴェストファーレン州の技術革新賞〕」です。

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