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'13
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MAYR
組付け容易な軸カップリング、最大トルク110,000Nmに対応
難しい作業をもっと簡単に
P-4-14-Bild11.jpg:テーパ締結によるポジティブ・ロックのディスク・パック形カップリングROBA-DSには、摩擦締結による設計に比べ、格段に小さいボルト締付けトルクしか必要ありません。
大形カップリングの組付けに際して、大きなボルト締付けトルクが必要だとすると、実に困難な問題となるのではないでしょうか。とりわけ、スペースが限られているといった場所ではなおさらです。そこで、マイヤー・パワートランスミッション(Mayr power transmission)は、高トルク向けのディスク・パック形カップリングROBA-DSに、組付けが容易でポジティブ・ロックのテーパ締結機構を設けました。このテーパ締結は、極めて低い締付けトルクで機能します。また、同シリーズを構成する5つのサイズの製品は、公称トルク22,000~110,000 Nmの範囲をカバーしています。
大形カップリングの取扱いには、大きな労力を要します。しがたって、技術者にとって可能な限り容易でなければなりません。一方、大形カップリングの組付けが容易であることには、経済的側面からも意義があります。簡単かつ迅速な組付けによって、多大な時間と不要なコストを削減できるからです。テーパ締結によるROBA-DSの場合、そのフレキシブルなディスク・パックは、ポジティブ・ロックかつバックラッシ・フリーに、ハブやフランジ、スリーブといった取付け部品と締結されます。外形がテーパ状のブッシュ(コーン・ブッシュ)を、テンション・ボルトを用いて、アタッチメントのテーパ穴に引き込むと、ディスク・パック側のカラー・ブッシュが締まります。このテーパ形状により力が生まれ、そのカラー・ブッシュとアタッチメントを半径方向へ弾性的に押し広げます。この機構によって、ディスク・パックのバックラッシ・フリーな締結を保証されています。
大幅に低減されたボルト締付けトルク
この新しいテーパ締結により、従来の摩擦締結による設計に比べて、ボルト締め付けトルクはごく僅かにまで低減されました。そのため、組付けと分解が格段に容易になります。しかも、組付け・分解にあたって
は、連結する軸等の組立て構成全体を移動させる必要もありません。
ディスク・パック形カップリングROBA-DSは極めて堅牢で、高温および低温に対する耐性も具えていま
す。また、ねじり剛性が非常に高く、メンテナンス・フリーです。さらに、摩耗を生じることなく、バックラッシ・フリーにトルクを伝達します。軸方向・傾き・半径方向の軸のミスアライメントも補償します。タブル・ジョイント設計の製品については、その構成部品によって、軸間距離を調整するため、2つのディスク・パック間の距離に対して非常に柔軟なバリエーションが実現されています。このように、ディスク・パック形カップリングは、その比類ない特性から、高トルクな用途に極めて最適です。さらに、お客様の用途に見合ったハブやスリーブも、高水準な柔軟性をより確かなものにしています。
Roba-DS2.jpg:組付け状態では、コーン・ブッシュがテンション・ボルトよってテーパ穴に引き込まれ
ています。そこで、ディスク・パックを取り外すには、そのテンション・ボルトを回して外し、反対側か
ら、プレス・プレートとともにそのコーン・ブッシュへねじ込みます。その結果、コーン・ブッシュが緩
み、軸方向に引き戻されます。こうして、ディスク・パックとスリーブを半径方向へ取り外すことができます。