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'23
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Texas Instruments News
テキサス・インスツルメンツ、EV航続距離最大化に役立つSiCゲートドライバーを導入
より安全で効率的なトラクション・インバータの設計で、EV の航続距離を年間最大 1,600km(1,000 マイル)向上させることが可能に。
テキサス・インスツルメンツ (TI) は本日、高電圧技術のリーダーとして、機能安全準拠の高集積、絶縁型ゲート・ドライバを発表しました。このゲート・ドライバを採用することにより、エンジニアはより効率的なトラクション・インバータを設計し、電気自動車 (EV) の航続距離を最大化することが可能となります。新しい強化絶縁型ゲート・ドライバ『UCC5880-Q1』に搭載される機能を活用し、EV パワートレインのエンジニアは電力密度の向上、システム設計の複雑さやコストの低減と同時に、安全性や性能に関する目標を達成することができます。
EV の普及が加速する中、トラクション・インバータ・システムにおける半導体の技術革新は、さらなる普及に向けた障壁を克服するのに役立っています。『UCC5880-Q1』は、リアルタイム可変ゲート・ドライブ能力、シリアル・ペリフェラル・インターフェイス (SPI)、SiC の高度なモニタリングと保護、また、機能安全のための診断機能を備えており、自動車メーカー各社は、シリコン・カーバイド (SiC) および絶縁型ゲート・バイポーラ・トランジスタ (IGBT) をベースとするトラクション・インバータをより高い安全性、効率性、信頼性において設計することができます。
設計の煩雑さやコスト低減しながら、EV の航続距離最大化
効率の向上は、充電 1 回あたりの動作範囲の改善に直接影響を及ぼすため、EV の信頼性と電力性能向上に対するニーズは継続的に高まっています。一方、大半のトラクション・インバータはすでに 90% 以上の効率で動作しているため、さらなる効率向上はエンジニアにとって難易度の高い課題です。
ゲート・ドライバ 『UCC5880-Q1』は、ゲート・ドライブ能力を 20A ~ 5A の単位でリアルタイムに可変にすることにより、エンジニアは SiC のスイッチング電力損失を最小限に抑え、システム効率を最大 2% 向上させることができます。その結果、1 回のバッテリ充電あたりの EV 航続距離を最大 11.2 km(7 マイル)延長することができます。これは、1 週間に 3 回充電するEV 所有者の場合、年間で航続距離を最大1,600 km(1,000 マイル)延長できる計算になります。
さらに、『UCC5880-Q1』は SPI を使用したプログラミング機能や、監視と保護の各機能を内蔵しているため、設計の複雑さを軽減し、外部部品コストも削減します。エンジニアは SiC をベースとする EV トラクション・インバータのリファレンス・デザインの活用により、部品点数を削減し、より効率的なトラクション・インバータ・システムのプロトタイプを迅速に製作することができます。このカスタマイズ可能なテスト済みリファレンス・デザインには、『UCC5880-Q1』、バイアス供給パワー・モジュール、複数のリアルタイム制御マイコン、高精度センシング機能が含まれます。
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