www.engineering-japan.com
21
'24
Written on Modified on
Dassault Systemes News
ダッソー・システムズ、ステランティス社の プジョー・スポールとパートナーシップを締結
ダッソー・システムズとステランティス社のプジョー・スポールが、2024年FIA世界耐久選手権シーズンに向けて、プジョー 9X8(ナイン・エックス・エイト)ハイブリッド・ハイパーカーの空力を最適化するためにパートナーシップを締結。
ダッソー・システムズ とステランティス社のモータースポーツ部門であるプジョー・スポールは本日、2024年の耐久レースシーズンに向けてパートナーシップを締結したことを発表しました。本締結により、プジョー 9X8 ハイブリッド・ハイパーカーの空力に関して、SIMULIAアプリケーションを通してシミュレーションを行い、ステランティス社のモータースポーツ部門で電動モビリティの優れた性能を実証します。
このハイパーカーの外装全体のバーチャルツインを作成し、車の性能や発生するダウンフォース(車体を路面に押し付けるように影響する力)や安定性等に対して、設計がもたらす空力効果を精確に予測するために、ダッソー・システムズのSIMULIA PowerFLOWアプリケーションが使用されました。同アプリケーションにより、プジョー・スポールはクラウド上における設計とシミュレーション間のシームレスなデータ連携を通じて、設計案を評価し、最適化することができました。その結果、さらに効率的かつ費用対効果の高い方法で、最終的な設計に関する意思決定が行われました。
ステランティス社モータースポーツWECプロジェクトの責任者であるオリビエ・ジャンソニー氏は、次のように述べています。「ダッソー・システムズのテクノロジーと専門知識は、当社の設計とシミュレーションの基盤となっています。今回のパートナーシップ締結により、120名のチームが連携しながら、迅速にイノベーションを生み出し、目標を達成しました。当社は本プロジェクトの初期段階から容易に流体シミュレーションの結果にアクセスして、残りの設計の方向性を定める意思決定を行い、開発の80~90%をシミュレーションのみで達成することができました」
プジョー・スポールのプジョー 9X8 ハイブリッド・ハイパーカーは、有名なル・マン24時間レースを含む、世界8地域で開催される全9戦で構成される2024年FIA世界耐久選手権(WEC)シーズンで使用されます。ハイブリッド・ハイパーカー部門では、参戦チームは厳格な設計規定に従い、車両を同じ風洞装置1でテストしなければなりません。
プジョー・スポールは、機械設計で既にダッソー・システムズのCATIAアプリケーションを使用しています。そのため、実際の車両で風洞テストを行う前にバーチャルモデル上で1万回以上のシミュレーションを実行し、パワートレイン下部、フロントスプリッター周辺、ウイング未装着時の車両後部などで空気がどのように流れるかを実験しました。
ダッソー・システムズの自動車・輸送機械・モビリティ業界担当バイス・プレジデントであるローレンス・モンタナリは、次のように述べています。「モータースポーツは、ドライバーと車両にとって過酷な競技であり、チームにはスピードと精度が求められます。ダッソー・システムズはクラウド環境でステランティス社と当社のエンジニアが連携できる環境を構築し、あらゆる段階におけるプジョー 9X8 ハイブリッド・ハイパーカーの空力シミュレーションの実現を支援しました。さらに、当社の担当者がシミュレーション結果を分析して、WECの要件を満たすために必要な改善策を提案することで、プジョー・スポールは高い耐久性を備えた競争力のあるハイパーカーの開発に成功しました」
ダッソー・システムズの自動車・輸送機械・モビリティ業界向けのソリューションについての詳細はこちら。
www.3ds.com