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CPOに適した小型多心光コネクタを開発

古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区大手町2丁目6番4号、代表取締役社長:森平英也)はCPO(Co-Packaged Optics)に適した小型12心光コネクタを開発しました。

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CPOに適した小型多心光コネクタを開発

生成AIの急速な普及に伴い、データセンタへの適用を目指すCPOの開発が加速しています。CPOでは、スイッチASIC(Application Specific Integrated Circuit)やGPU(Graphics Processing Unit)等の大規模LSI(Large Scale Integration)に近接して光電融合デバイスが配置されており、電気伝送路を短くできることから、通信の高速化と低消費電力化が期待されています。CPOの実現には光電融合デバイスと光ファイバを接続するために、小型で取り扱いやすい、着脱可能な光接続部品(光コネクタ)の開発が求められています(図1)。

内容
このたび開発した12心光コネクタは、従来の多心光コネクタに比べて接続部の面積がMPOコネクタ比で1/6になるなど大幅に小型化しており、磁石を用いた半自動的な接続方式を採用したことで接続作業性にも優れています(図2)。また、光電融合デバイスへの実装時に必要となる260℃のリフロー(基板に部品をはんだ付けする工程)に耐えられるほか、レンズによる光結合を採用しており、光学端面にダストが付着した際の特性劣化が小さいため(注)、データセンタ等のダストの発生が懸念される環境にも適しています。また、本開発品の接続損失は0.5dB以下と小さく、±0.05dB以下の優れた接続再現性を有しています。

本開発品は光ファイバ同士を接続する小型多心光コネクタとしても使用することができます。また、次世代の光電融合形態への適用が期待されるガラス導波路基板への高密度実装もできるほか(図3)、16心などのより多心の構造にも適用可能です。さらに、現在40心の光コネクタの開発も進めています。

なお、本年3月30日から4月3日に米国・サンフランシスコで開催されるOFC 2025で、本成果に関する口頭発表(講演番号M4J.2)とサンプル展示を行います(Lighteraブース内・ブース番号2843)。


CPOに適した小型多心光コネクタを開発

この成果の一部は、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託事業「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」(JPNP20017)の結果得られたものです。

(注) レンズで光路の直径を大きくするため、光路に同一サイズのダストが付着しても、光路サイズに対するダストの面積が相対的に小さくなり、遮蔽される光の割合が減ることから、損失劣化が小さくなる。


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