Mitsubishi Electric: パワー半導体LV100タイプの採用検討期間を短縮するデータの提供開始
インバーター試作機に関する情報提供で、インバーターシステム開発業務の負荷軽減に貢献。
インバーターシステムへのパワー半導体の採用フローと今回提供するサービス内容
三菱電機は、太陽光発電システムなどの大容量インバータシステムに使用される「外形寸法100mm×140mmの産業用LV100型IGBTモジュール」について、同社が設計したインバータ試作機に搭載した場合のパワー半導体モジュール等の設計情報や検証データを提供するサービスを同社Webサイト上で6月28日より開始します。LV100型を使用したインバータシステム試作機の開発時に本情報を参考情報として活用することで、部品選定から設計・製造・検証までの作業負荷を軽減します。
なお、本サービスは「PCIM Europe 2024」(6月11日~13日、於:ドイツ連邦共和国・ニュルンベルク)に出展します。
近年、脱炭素社会の実現に貢献するキーデバイスとして需要が急速に拡大しているインバーターシステムの主要部品であるパワー半導体モジュールは、ユーザー側で搭載した試作機を設計・製作し、実機での動作検証、品質試験などを経てインバーターシステムへの採用を判断されます。この一連の採用判断までに、放熱設計や電流バランス設計、異常時の保護設計、絶縁設計などの複雑な設計が必要で、インバーター試作機を設計・製作し、動作検証するまでに時間を要することが課題となっています。
当社は今回、太陽光発電システムなどの大容量インバーターシステムに採用されるパワー半導体モジュールの標準外形として普及している、100mm×140mmサイズの産業用LV100タイプIGBTモジュールを3並列に搭載した、当社設計のインバーター試作機に関するデータ提供を開始します。外形・部品レイアウトや電気配線などの設計情報や、大容量のインバーターシステム開発で技術課題となりやすいパワー半導体モジュール等の、熱、短絡保護、電流バランスなどの実機評価やCAE 解析による検証データの提供を通じて、試作機の部品選定から設計・製作・検証までの業務負荷を軽減することで、インバーターシステムの開発期間の短縮に貢献します。
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