三菱電機、再生可能エネルギーシステム向け1.2kV IGBTモジュールのサンプルをリリース
三菱電機の新産業用LV100型1.2kV IGBTモジュールは、再生可能エネルギーシステムにおける電力損失を低減し、インバータ出力を向上させる第8世代IGBTを搭載しています。
三菱電機株式会社は、太陽光発電などの再生可能エネルギー用電源システム向けパワー半導体モジュールの新製品として、「産業用LV100タイプ 1.2kV IGBTモジュール」のサンプル提供を2月15日に開始します。新開発の第8世代IGBTを搭載し、太陽光発電システムや蓄電池等の電源システムのインバーターなどの低消費電力化・高出力化に貢献します。
なお、本製品は「第39回ネプコンジャパン エレクトロニクス開発・実装展」(1月22日~24日、於:東京ビッグサイト)をはじめ、北米、欧州、中国等で開催される展示会へ出展予定です。
近年、脱炭素社会の実現に貢献するキーデバイスとして、電力を効率よく変換するパワー半導体の需要が拡大しています。なかでも、再生可能エネルギー用電源システム向けパワー半導体モジュールは、太陽光発電システムや蓄電池などの電源システムにおいて、インバーターなどの電力変換機器に使用されています。脱炭素社会の実現に向けて、電源システムにおいては、さらなる発電・蓄電効率向上や低消費電力化の重要性が高まっており、そこに使用されるパワー半導体モジュールにおいても、より高効率・高出力な製品が求められています。
当社は、1990年にIGBTを搭載したパワー半導体モジュールを発売して以降、優れた性能と高い信頼性が評価され、民生分野、自動車分野、産業分野、電力分野、鉄道分野など、様々な用途で採用されています。特に製品の性能に大きく貢献するIGBTについても、低電力損失化・高信頼性を目指して開発を続け、今回、独自のSDA構造 やCPL構造 を採用した第8世代を開発しました。
このたび、サンプル提供を開始する「産業用LV100タイプ 1.2kV IGBTモジュール」は、電力損失を従来製品比約15%削減した新開発の第8世代IGBTを搭載し、太陽光発電システムや蓄電池等の電源システムのインバーターなどの低消費電力化に貢献します。また、IGBTとダイオードのチップ配置の最適化により、従来製品と同一のパッケージで、従来製品比1.5倍 の定格電流1800Aを実現し、インバーターの高出力化に貢献します。さらに、従来製品同様、端子配列の最適化でパワー半導体の並列接続が容易となる産業用LV100タイプパッケージを採用することで、多様なインバーター構成に対応します。
今後拡大が見込まれるパワー半導体の需要に対して、市場ニーズに合わせた製品を迅速かつ安定的に供給することで、各分野のパワーエレクトロニクス機器の省エネ化を加速させ、GX(Green Transformation)に貢献していきます。
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