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シーメンス、ヒラノテクシードと協働し、 バッテリー製造の品質と性能の最大化を目指す

シーメンスのオープンデジタルビジネスプラットフォームSiemens Xceleratorのオートメーション技術およびシミュレーションソフトウェアソリューションを活用。

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シーメンス、ヒラノテクシードと協働し、 バッテリー製造の品質と性能の最大化を目指す

シーメンスと、日本の機械メーカーである株式会社ヒラノテクシード(以下ヒラノテクシード)は、バッテリー製造プロセスの変革に向けて共に取り組みます。この協業では、塗工工程の最適化、不良品の削減、製品品質と機械オペレーターのパフォーマンス向上を目的とし、バッテリー向け塗工機の標準化とデジタル化に注力します。

バッテリー市場は、持続可能なエネルギーへの世界的なシフト、特に電気自動車やユーティリティスケールのエネルギー貯蔵の重要性の高まりを背景に、急速に拡大しています。ヒラノテクシードを始めとする各機械メーカーは、高い品質と安全性を維持しながら、バッテリーの増産とコスト削減に取り組んでいます。金属箔に活性材を塗布し、バッテリー電極を形成する事は重要な生産工程の一つですが、この工程に欠陥があると、完成したバッテリーの性能や耐久性に悪影響を及ぼしかねません。塗工工程では、速度と張力の綿密な監視と制御が不可欠です。

本協業のカギとなるのは、バッテリー製造装置向けデジタルツインの開発です。シーメンスのSimcenter™ソフトウェアを使用し、ヒラノテクシードは円滑にバッテリー向け塗工機のデジタルツインのシミュレーションとテストを行うことができました。パイロットマシンを自動化するSimaticコントローラーとSinamicsドライブからのリアルタイムデータを利用し、シミュレーションでは性能テスト用の高精度なバーチャルモデルを作成します。Siemens XceleratorプラットフォームのシステムソフトウェアであるSimcenter™ Amesim™を用いて、ヒラノテクシードの設計エンジニアは、最大スループットを実現するウェブハンドリングシステムをバーチャルで評価し、最適化することが可能になりました。これまでヒラノテクシードの機械パラメーターは経験に基づいて設定されていたため、誤った設定によって不良品が発生する可能性がありました。シーメンスの包括的なデジタルツイン技術により、ヒラノテクシードは物理的な生産に着手する前にバーチャル環境で機械を設定・シミュレーションでき、実装置による検証の必要性を大幅に削減し、潜在的な製品の欠陥を予測することができます。開発エンジニアは、バーチャル環境において 物理的な環境下の5倍速く機械設定を評価し最適化することが可能です。さらに、機械シミュレーションとデジタルツインの最大80パーセントを 事前設定した標準ファンクションブロックを使用して構築できるため、実装と試運転にかかる時間の短縮と、開発コスト削減にもつながります。


シーメンス、ヒラノテクシードと協働し、 バッテリー製造の品質と性能の最大化を目指す

ヒラノテクシードの取締役・執行役員 / 設計・開発部門 部門長 大森 克洋は、次のように述べています。「シーメンスと協力し、当社のバッテリー製造プロセスを強化できることを嬉しく思います。メカトロニクスとオートメーションのシミュレーションシステムを一元的なモデリング環境に統合することで、ワークの潜在的な品質不良を特定し、バーチャルな環境で機械工程の最適化を進めることができるようになりました。」 

「シーメンスの高度なシミュレーション技術と自動化技術を活用することで、ヒラノテクシードはバッテリー製造において 類例のないレベルの効率と品質を達成することができます。このパートナーシップは、イノベーションを推進し、お客様のDX化をサポートするという当社のコミットメントを実証するものです。」と、シーメンスのファクトリーオートメーション事業部副事業部長/ プロダクションマシーン部門統括 ミヒャエル・トーマスは語ります。

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